
東洋医学が秋の自律神経症状に効く理由と、多様な治療法
目次
東洋医学と自律神経
東洋医学の考え方
自律神経との関係
秋と自律神経
秋の気候と人体
自律神経の乱れ
東洋医学が効く理由:気、血、水の視点から
気の働きと秋の不調
血の働きと秋の不調
水の働きと秋の不調
気血水のバランスと自律神経
東洋医学の治療法
鍼灸治療
あん摩・マッサージ・指圧
漢方薬
気功
温熱療法
食養生
その他の治療法
秋の養生法
日常生活での注意点
体質に合わせた養生
まとめ
1. 東洋医学と自律神経
東洋医学は、自然の一部である人間を、宇宙の法則に基づいて捉えるひとつの学問です。人体を単なる器官の集合体ではなく、気、血、水といったエネルギーと物質のバランスによって機能する有機体と捉えています。
自律神経は、私たちの意志とは無関係に、内臓や血管などをコントロールし、生命活動を維持する神経系です。東洋医学の気、血、水は、この自律神経の働きと密接に関連しています。
2. 秋と自律神経
秋は、自然界が収縮に向かう時期です。この変化に対応できず、体が冷えたり、乾燥したりすると、自律神経が乱れやすくなります。自律神経の乱れは、イライラ感、不眠、食欲不振、だるさなど、様々な不調を引き起こします。
3. 東洋医学が効く理由:気、血、水の視点から
東洋医学では、秋の不調は、気、血、水のバランスが崩れることで起こるという考えがあります。
気の働きと秋の不調: 気は、生命活動の原動力となるエネルギーです。秋は、自然界の気が内斂する時期であり、人体も同様に気が内側に引き込まれがちです。これが、だるさや倦怠感、やる気の低下といった症状を引き起こすことがあります。
血の働きと秋の不調: 血は、体を潤し、栄養を運ぶ働きがあります。秋は乾燥しやすく、血が不足したり、滞ったりすることで、肌の乾燥、唇の荒れ、便秘などの症状が現れることがあります。
水の働きと秋の不調: 水は、体を潤し、老廃物を排出する働きがあります。秋は、冷えによって水の巡りが悪くなり、むくみ、冷え性、関節痛などの症状を引き起こすことがあります。
気、血、水のバランスが崩れると、自律神経の働きが乱れ、様々な不調が生じます。東洋医学では、このバランスを整えることで、自律神経の安定を図り、健康を取り戻すことを目指します。
4. 東洋医学の治療法
鍼灸治療: 経絡上のツボに鍼を刺したり、もぐさを燃やして温めたりすることで、気の滞りを解消し、血の巡りを良くします。
※鍼灸治療の深掘り👩🏫東洋医学における経絡とツボの働き
鍼灸治療は、東洋医学における最も代表的な治療法の一つです。経絡上の特定の点である経穴(ツボ)に鍼を刺したり、もぐさを燃やして温めたりすることで、体内の気の流れを整え、病気を治療したり、健康増進を図ったりします。
◎経絡とは?
経絡は、東洋医学で言うところの、体内の気や血が流れる経路のことです。目に見えないエネルギーの通り道であり、十二経絡と奇経八脈に大別されます。
十二経絡: 身体の表層を走行する経絡で、五臓六腑(肝、心、脾、肺、腎、胆、小腸、胃、大腸、膀胱)とそれぞれ対応しています。
奇経八脈: 十二経絡と異なり、深層を走行する経絡で、十二経絡を補佐する役割を担っています。
◎経穴(ツボ)とは?
経絡上に存在する、鍼や灸を施すための特定の点です。経穴には、それぞれ固有の名前と働きがあり、体の様々な部位に分布しています。
◎鍼灸治療の作用機序
鍼灸治療がどのようにして効果を発揮するのか、そのメカニズムは完全には解明されていませんが、以下のような作用が考えられています。
経絡の調整: 鍼や灸刺激によって、経絡の滞りを解消し、気の巡りをスムーズにします。
血行の促進: 鍼や灸刺激は、局所の血流を改善し、組織の代謝を高めます。
神経系の調節: 鍼灸刺激は、神経系に作用し、痛みの抑制、筋肉の弛緩、自律神経のバランス調整などを行います。
内分泌系の調節: 鍼灸刺激は、内分泌系の働きを調整し、ホルモンバランスを整える効果が期待できます。
◎鍼灸治療の効果
鍼灸治療は、様々な疾患や症状に効果が期待できます。
疼痛緩和: 腰痛、肩こり、神経痛など、様々な痛みを緩和します。
自律神経の調整: 不眠、めまい、頭痛、消化不良など、自律神経の乱れによる症状の改善に効果があります。
免疫力の向上: 免疫機能を活性化し、病気に対する抵抗力を高めます。
美容効果: 肌のトラブル改善、美容効果も期待できます。
あん摩・マッサージ・指圧: 手で筋肉や経絡をマッサージすることで、筋肉や筋膜を柔軟にし、血行を促進し、リラックス効果をもたらします。身体の歪みを整え、痛みの軽減にも繋がります。『恵比寿からだとこころ』では、温かいオイルを用いてオイルマッサージを取り入れています。
漢方薬: 体質や症状に合わせて、様々な生薬を組み合わせて作られた薬です。気、血、水を補ったり、巡らせたりすることで、体のバランスを整えます。
気功: 呼吸法や体位、意識の集中などを用いて、体内のエネルギーの流れを整える方法です。
温熱療法: 湯治や温罨法など、温熱を用いて体を温め、血行を促進し、リラックス効果をもたらします。
食養生: 食材の性質や体質に合わせて、食事療法を行うことで、体のバランスを整えます。
その他の治療法: 耳つぼ、アロマセラピーなど
5. 秋の養生法
日常生活での注意点: 冷えに気をつけ、体を温める、規則正しい生活を送る、十分な睡眠をとる、ストレスを溜めないなど。
体質に合わせた養生: 体質によって、おすすめの食材や生活習慣は異なります。
秋こそ積極的な治療:自律神経系の症状は東洋医学治療が得意とするところです。秋こそ積極的に治療を受けましょう。
6. まとめ
東洋医学は、気、血、水のバランスを整えることで、体の自然治癒力を高め、健康な状態へと導きます。秋の不調を感じたら、東洋医学の考え方を取り入れて、自分にあった治療法を実践してみましょう。
東洋医学の治療法は、漢方薬、鍼灸治療、あん摩・マッサージ・指圧、気功、温熱療法、食養生など多岐にわたります。これらの治療法は、それぞれの特徴を生かして複合的に用いることで、より効果的な治療が期待できます。『恵比寿からだとこころ』では、温かいオイルを用いたオイルマッサージと鍼灸治療、アロマセラピーを組み合わせ、一人一人に最適な施術を取り入れております。
東洋医学治療の特徴
体全体のバランスを整える: 東洋医学では、人間を一つの有機体として捉え、体全体のバランスを整えることを目指します。
自然治癒力を高める: 体が本来持っている自然治癒力を高めることを重視します。
予防医学: 病気を治すだけでなく、未病の状態から健康を維持することを重視します。
個人に合わせた治療: 体質や症状に合わせて、治療法や薬を選ぶため、個人差が大きい治療法です。
東洋医学的治療に興味がある方は、是非一度『恵比寿からだとこころ』にてカウンセリングをお受けいただき、ご自身に合った治療をご提案させていただきます。西洋医学の治療との併用も可能です。お気軽にご相談ください。
Comments